有名大学の家庭教師がいいとは限らない

私の以前勤めていた家庭教師センターで問題になったことがあります。

某有名国立大学医学部から3年次編入で更に偏差値の高い国立医学部へ移動してきた切れ者家庭教師がいました。 語学も優れ、医大生の中でも有名な彼はどのご家庭に伺っても恥じない学歴。 時間の許す限り、公立大学を目指す子供達の元へ教えに行ってもらいました。

しかしある日。 生徒さんの一人から私に直接電話がありました。 「先生が授業中携帯ばっかして勉強が進まない」との相談でした。がく然としました。

普通のアルバイトでもタブーなことを1対1の授業中にしてしまったのです。 厳重注意。 それでも改善は見られず解雇。

受験を控える大切な時期にとんでもない。 申し訳ない気持ちでいっぱいで、全ご家庭を回り謝罪しました。

あんなに学歴のいい先生が…と、思いましたが彼らもまだ子供なんですよね。 社会の秩序を学んでいない大学生も多いものです。 常識を常識と理解できていませんでした。

書類では見えない部分。 それも大切なんだと痛感しました。

逆にあまり偏差値のイイとは言えない大学に通うひとりの男の子がいました。 偏差値が良くないのでずっと応募を断っていました。

どうしても先生を目指していて教えてみたいというので、中学生のご家庭に行ってもらいました。 ただ一度、一度でクレームがきたら終わりと心を決めてご家庭にお電話すると意外な返答。

「今までの先生の中で一番熱心。復習用のノートまで作ってくれた。」 と親御さんは大喜び。その噂を聞きつけ、ご近所のお子さん達が集まり勉強しました。

そのカテキョの先生は母子家庭で、働くことの大切さを知っていたのです。 家庭教師といえど仕事。 まじめに取り組んでくれました。

今では小学校の先生になっています。 学歴だけでは見えない部分。 とても大切な部分です。

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